油と砂糖を多く含んだ食事

2019年3月27日

油と砂糖が使われている食事は、つい食べ過ぎてしまうものです。
たとえば、食事のあと空腹が満たされても、デザートが出てくればバクバク食べられる。『甘いものは別腹』とよく言いますが、これはまさしく砂糖が満腹感を狂わせている証拠です。
白いご飯を食べ過ぎてしまう人は多くなくても、そこに砂糖を使って酢飯にすると、つい食べ過ぎてしまいます。清涼飲料水を飲むと止まらないのも、そこに砂糖がたくさん入っているからです。
それと同じように、食欲のない朝に重めのご飯を食べる気がしなくても、砂糖の入った食パンなら食べられる、ということになります。
今では、さらに砂糖がたっぷりと使われた菓子パンを食べる人が増えています。砂糖のほかにも満腹感を狂わせるのに、油やアルコールがありますが、菓子パンは、油もたくさん含んでいるので、食欲がない人でもお腹に入ってしまうのです。

このように、油と砂糖が一緒になると、魔法のようにどんどん食欲が出てきてしまいます。
『おいしいものは脂肪と糖でできている』そんなフレーズのCMがありましたが、そのとおりです。そして、油攻めと砂糖攻めの現代人の食生活が健康に重大な悪影響を及ぼしているのです。

油は脂肪100パーセント

油は100パーセント脂肪でできている食品です。
一般的に「高脂肪」というと目の敵にされることが多いと思いますが、この言葉は誤解を生む恐れがあります。
たとえば、脂の乗った豚肉や牛肉、また旬の魚なども高脂肪に間違いありません。さらに多いのはピーナッツやごまなどの種実類で、これらはもともと脂肪が多い食品です。そして、こういった食品の摂取量を抑えることが脂肪対策だと思っている人もいるようですが、ほかのさまざまな栄養素に混じって脂肪が含まれているのであって、そこに含まれている脂肪の量はそれほど多いわけではありません。

問題となるのは精製された油脂です。豚肉の脂肪から精製されたラードや牛肉の脂肪から精製されたヘット(飽和脂肪酸)、植物の種子などから絞った植物油(不飽和脂肪酸)もさまざまです。
不飽和脂肪酸は、人間の体内ではつくられないので食物から摂取する必要がある必須脂肪酸です。一般的には私たちの健康に良い油とされていますが、近年では摂取しすぎとも言われています。

自然な食品の場合、どんなに脂がのっていても脂質は30パーセント程度ですが、精製された油脂の成分は、脂質100パーセントです。